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さて、今日のお話は…
「美とは何か?」を追求してきた偏屈老人が、美少年をストーカーする物語り。
ドイツの作家、トーマス・マンの中編小説がもとになっている。
老作曲家、アッシェンバッハは、保養のためベニスに足を向ける。
そこの…
ホテルには長期滞在している上流階級のポーランド人家族がおり、その10代初めと思われる息子タジオの美しさにアッシェンバッハは魅せられてしまう。
やがて海辺で遊ぶ少年の姿を見るだけでは満足できなくなり、後をつけたり家族の部屋をのぞきこんだりするようになる。
様々な栄誉に包まれた「威厳ある」作家である彼は、こうして美少年への恋によって放埒な心情にのめりこんでいく。
だが、ヴェネツィアにはコレラが迫っていた。滞在客たちが逃げ出し閑散とする中、アッシェンバッハは美少年から離れたくないためにこの地を去ることができない。
そして、少年とその家族がついにヴェネツィアを旅立つ日、アッシェンバッハはコレラに感染して死を迎えるのであった。
少年タジオが持つ、若さ溢れるエネルギッシュな美。
その美しさに引き込まれてしまったアッシェンバッハは、自分の頭の中の「こうあるべき」という美との葛藤に苦しむことになる。
どうにかしてタジオとお近づきになりたいアッシェンバッハは、少しでも彼の美に近づこうと、白髪頭を黒染めしたり、メンズメイクしたりして若作りをする。
だが、そんなかりそめの美しさで本物の自信を持つことはできず、結局、タジオと一言も交わせないまま、コレラにより死んでしまうのだった‥
…
…
アッシェンバッハがタジオへ感じた美が、性的なものなのか、芸術的なものなのか、人生の先輩としての友情からなのか、それは本人にしかわからない。
だが、美を感じる以上、彼に何らかのアプローチを採るべきだったのでは?と思う。
- それが合致すれば、どんなものであってもそれは一つの愛のカタチだし、
- 合致しなければ、それはそれ。次の愛をさがせばいいのだ。
だけど、そのための原動力となる自信は、アッシェンバッハが選んだ「相手の美に合わせる」という手段では得られない。
俺は、
- 人にはそれぞれ自分の道があり、それをひたむきに歩くことが自信につながり、
- 他人はその姿に美しさを感じる
のだと思う。
老人には老人の美しさが、アッシェンバッハにはアッシェンバッハの美しさがある。
自分の道を歩くことで調合された、各自のカラーが惹かれあい織りなす、唯一無二の芸術作品。
彼は、それを目指すべきだったのだと思う。
上っ面でない、自然な愛情でつながる、シナジーで輝く人間関係。
俺はそれを求める。
恋愛の駆け引きって苦手だし、面倒くさい。
シンプルがいいのだ!
…
…
だけど、
- 駆け引きから逃げるのって現実逃避で、クレバーさも必要なのでは?
- 完ぺきに調和した、息ピッタリの人っているのだろうか?
- 不満があるとき、どこを妥協して、どこまでいったらで別れるべきなのか?
愛ってのは、悩ましい…
でも、
- だからこそ、「学びがい」があるってもんだし、
- 問いから逃げない限り、必ず突破口は見つかる!
傷つきながら、先輩からサポートされながら進み続け、実感してみせる!
あなたは、どんな恋愛がしたい?
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