オス!かずだ!
- 職場でパワハラ被害受けていて、どう対処していいかわからない…
- 法律系資格試験「合格」のために勉強頑張ってるけど、毎日つまらない…
- 「合格」したけど、実務でなんだか実力を発揮できない…
- 『孫氏の兵法』『GIVE&TAKE』、名著というから買ってみたけど、イマイチ理解できない…
- 学校や職場での「勝負」や「競争」になんだか疲れてしまった…
という方に、朗報がある。
ツイートで繰り返し発信している通り、俺は事務所の女弁護士からパワハラを受けたのだが、司法試験学習と併行して行っていた『孫氏の兵法』『GIVE&TAKE』の研究を活かし、無事、撃退することができた!
今、俺の働く事務所のメンヘラ女弁護士に付きまとわれて困っている 笑
メンヘラは、中身がスッカラカンの、人と心から繋がれない寂しがり
だから、
・幸せな弱者に嫉妬して攻撃したり、
・強いとわかると急に甘えてくる今、正しい対処法を模索してるが、
真理は揺らがないだろう
自他への愛
— 岡田一志@いやしの法科大学院 院長 (@Kazushi_Okada) January 14, 2022
【メンヘラ❌パワハラ女弁護士に勝った!】
戦果
✅俺と出勤日ズラさせた
✅司法試験まで仕事頼まれなくなった
✅テクニックで司法試験に受かった奴より、法的思考力ある奴が強いという証拠ゲットこの成功体験は自信になった
戦記、ブログでシェアするから、乞うご期待 https://t.co/hsxVAi8nm6 pic.twitter.com/cjGiDIAsVB
— 岡田一志@いやしの法科大学院 院長 (@Kazushi_Okada) January 18, 2022
本記事は、その実体験をシェアすることで、あなたに、以下のメリットを与えられればと思って書いた。
- パワハラに「実際に効く」対処法がわかった!
- 勉強で「充実」を実感できるようになり、光輝く人生を歩めるようになった!
- 実務で真に通用する実力を身に着ける方法がわかり、「受かっただけ」の法律家にならなくて済んだ!
- 『孫氏の兵法』『GIVE&TAKE』の内容が理解できて、活用できるようになった!
- 「勝つ」ことの本質がわかり、困難に常勝し、笑顔あふれる人生になった!
資格試験でも、実務でも、ビジネスでも、人から嫌なことをされたり、意見が対立する場面って避けられない。
そんなとき、本記事での学びがあれば、対処法が反射的に頭に浮かび、トラブルを丸く収めることができるだろう。
本記事は、俺が以下の2冊の名著での学びを活かし、パワハラを実際に撃退した方法や考え方をシェアするものである。
『GIVE&TAKE「与える人こそ成功する時代」』
人間を、ギバー(与える人)、マッチャー(相手に合わせる人)、テイカー(奪う人)の3種類に分け、
- ギバーがより多くの幸せをもたらすことを科学的分析により明らかにし、
- ギバーが採る具体的な行動について紹介し、
- テイカーから身を守る方法を伝授
してくれている。
『孫氏』
ビルゲイツや孫正義の愛読書であり、執筆から2500年の時を経ても廃れない「絶対に負けない法則」の暴露本。
この2冊は、人間関係において不可避なトラブルに対して、非常に濃厚な含蓄があり、解決のための大きな学びを与えてくれる。
もっとも、その内容も、ただ文字ずらを追っただけではゲットできない。
書いてあることの本質を抽出することが必要である。
俺は、持ち味である法的思考力を存分に発揮し、孫氏の兵法について↓記事でこれを行った。
さらにこれに加え、上掲『GIVE&TAKE』の本質抽出も行い、共通項をくくりだして、「勝利の法則エッセンス」にまで高めた。
それは、自分の影響力の範囲内のすべての存在を活かそうとするリーダーに、勝利が与えられるというものである。
そしてこれを、パワハラという実際の人間関係のトラブルに当てはめ、俺(被害者)・加害者・周りの人たちの笑顔を取り戻し、有効性を実証した。
法則の文字ずらを追うだけでは、それを真に活用することができないから、ぜひその具体的な内容について最後までじっくり学んで、困難に常勝できるようになり、笑顔あふれる人生を歩んでもらいたい。
まずは、登場人物を紹介しよう。
登場人物紹介
俺の勤務している事務所には十数名の弁護士がいるが、本件で関係するのは以下の三人である。
- クマ先
- スマイル先生
- イチゴ先生
パワハラについて詳しく述べるまえに、まずは彼らと俺について、簡単に紹介しよう。
クマ先生
ボス弁。
老齢のため、実務上生じる新しい問題に対応するための、頭の柔らかさや思考力が失われている。
そのため、ほとんどの仕事を新人のイチゴ先生と共同案件として受任し、自分は名前だけで、実際の仕事はほぼイチゴ先生に丸投げしていた。
それが、イチゴ先生の俺へのパワハラの原因の一つとなっていた。
弁護士でない俺にもアドバイスを求めてきて、よく言えば謙虚、悪く言えば思考力不足。
なお、俺は労働契約をクマ先生個人と結んでおり、それ以外の先生に関する業務は、いわばグレーゾーンであって、自発的に俺が手伝おうとしない限り、仕事は振られない運用となっていた。
そして、俺はクマ先生から、隙間時間で勉強することが許されており、それが事務所内の共通認識となっていた。
スマイル先生
俺に5万円くれたり、いつも悩み事はないか気にかけてくれる、ヤメ判1 の中堅弁護士。
優しいし、かなり優秀。
今回のパワハラ事件でも、イチゴ先生の妨害がある中、真っ先に俺の相談に乗ってくれた。
学習スタイルは、「信頼できる人が書いた基本書を何度も読め」
イチゴ先生
今回のパワハラの加害者である、新人女弁護士。
法科大学院卒の、新司法試験合格である。
受験時代、じっくり基本書に向き合うことなく、予備校などの安易な「まとめ教材」で乗り切ってきたタイプ。
常識を疑う思考力が育まれていないから、クマ先生の「丸投げ指示」に適切に対応できず、今回のパワハラにつながった。
俺(かず)
法科大学院卒のパラリーガル。
常識に囚われない柔軟かつ鋭い思考力が持ち味。
弁護士を天職と考えているが、長所である「批判的に物事を見る力」が、「尖ったやつを落す」新司法試験に上手くなじまず、苦悩している。
しかし、
- 本人申立てで1000万円の自己破産を成功させたり、
- 対弁護士本人訴訟で勝訴したり(詳細はもうちょいしたら公開する)、
その実力が、徐々にあらわになってきている。
対弁護士本人訴訟、【一部勝訴】で確定した!
もともと全額が狙いでなく、ちょっとでも「勝つ」ことが狙いだったから、大成功!
完全に自信を取り戻した。
【俺は、法律が、得意だ!】 https://t.co/GLhYz2el8J pic.twitter.com/GxYCzTCQ71
— 岡田一志@いやしの法科大学院 院長 (@Kazushi_Okada) November 26, 2021
今回のパワハラ事件でも、加害者を含めた弁護士たちを相手に「愛と法律の大太刀回り」を披露し、
- 事務所
- イチゴ先生
- 俺
の笑顔を守るという「三方良し」を実現し、自信を確信に変えた。
…
…
さて、これから、俺が受けたパワハラの内容と、対処方法を紹介しようと思うのだが、まずその前に、そもそもパワハラとは何か、ハッキリさせておこう。
パワハラとは何か
パワハラとは、
- 職場で働く者に対して、
- 職務上の地位や人間関係などの職場内での優位性を背景に、
- 業務の適正な範囲を超えて、
- 精神的・身体的苦痛を与え、または職場環境を悪化させる行為
である。
簡単にいうと、職場での弱い者いじめだ。
もう少し具体的にいうと、
- 身体的な攻撃
- 精神的な攻撃
- 人間関係からの切り離し
- 過大な要求
- 過小な要求
- プライバシー(個)の侵害
などである。
もう少し詳しく知りたい方は、以下のリンクを参考にしてくれ!
かずのパワハラ体験の概略
まずは、俺が受けたパワハラの被害内容を知ってもらいたい。
俺はパワハラを受けた後、すぐに被害内容を文章でまとめ、メールでクマ先生とスマイル先生に送信して相談したのだが、それを見てもらおう。
ポイントとなる行為をピックアップすると、
- 労務提供義務の範囲外または過大になる、郵便物の取扱いの指示【1の(1)(2)(3)】
- 業務終了後の鍵締めカムバック指示による、過大な要求・個の侵害【2】
- 業務終了後に行われた、送付書の些細な事柄に関する修正指示(過大な指示)【3(1)】
- 事務所備え付けストーブの間接的な使用制限による、過大な要求・個の侵害【3(2)】
また、メールに書かなかったが、以下のことも問題である。
- 俺はタバコを吸うのだが、「臭いが嫌なので、吸わないで」と強要された(個の侵害)
- 事務所の外で、宅配物を届けにきたヤマトの人と、1分ほどコロナの業務への影響について雑談してたら、事務所から顔を出してきて、「勤務時間中に外に出るときは一言いって」など拘束してきた(過大な要求)
それぞれの行為は小さいことのように思えるかもしれないが、不適切な行為が「複数積み重ねられている」ことが大事である。
また、特に赤字で示した、「鍵締めカムバック事件」は、後で示すが証拠のスクショをバッチリおさえてあり、また、クマ先生、スマイル先生も重大な問題行動と認めるものである。
そして実際、俺はイチゴ先生への恐怖心から、睡眠が上手くとれず、業務と学習に支障をきたすようになり、また彼女がいるときに昼飯がのどを通らなくなってしまった。
彼女の俺に対する数々の行為は、まさしく、「精神的・身体的苦痛を与え、職場環境を悪化させる行為」だったのである。
被害回復&更生のポイント~テイカーはギバーに変わる~
加害者はテイカー
この世には、3種類の人間がいる。
- ギバー(与える人)
- マッチャ―(ギブアンドテイクの人)
- テイカー(奪う人)
である。
そして、パワハラ加害者は、人から時間や労力を奪う人であり、テイカーであるといえる。
人がテイカーになる原因
では、なぜこのようなテイカーが生まれるのだろうか?
人が人を傷つける原因の多くは、自分が人から傷つけられたからである。
加害者は、過去に何らかの被害を受けた者であって、そのときに受けた悲しみ・怒りが心の底に溜まっている。
それに向き合えないから、行き場を失った負のエネルギーを弱い者に、無意識に転嫁しているのである(↓記事参照)。
【死刑囚から学ぶ】『永山則夫~封印された鑑定記録~』&『反省させたら犯罪者になります』で非行の原因と対処法を一言で切る!~前編:原因篇~
本来、人は、他人とギブの応酬でつながる存在である。
そして、そのエネルギー源は、
- 自分が既に貰っているギブであり、
- それに気づいていること
である。
ところが、テイカーは、自分が受けた攻撃により、心の中が怒りと悲しみで満タンの状態であり、
- 通常であれば人からもらうべきギブの絶対量が少ないし、
- 既に周りに存在しているギブにも気づけない。
だから、人にギブできないし、反対に満タンの負のエネルギーを、弱いものに対して発散してしまうのだ。
テイカーとは、要はメンヘラであり、心タンク内に「愛がスッカラカンの、寂しがり」だ。
自分の中身で勝負し、人と繋がれないから、
- 人を困らせ、かまってもらおうとしたり、
- 表面的な人当たりの良さ・見栄えの良さを磨き、取り繕う
のだ。
被害回復&更生のポイント
起こった事実は変えられない。
人ができることは、起こった事実から学びを抽出し、未来に活かしていくことである。
パワハラ被害もこれに漏れず、被害を未来に活かしていく道は、テイカーを更生させること、すなわち、これ以上被害を生まないようにすることである。
それは、テイカーをして、ギバーへの道を歩けるよう導くことであり、人と共に生きる存在になってもらうことに他ならない。
【死刑囚から学ぶ】『永山則夫~封印された鑑定記録~』&『反省させたら犯罪者になります』で非行の原因と対処法を一言で切る!~後編:更生篇~
具体的には、
- 自らの行為は、どんな事情があろうとも「してはいけないことだった」と気づいてもらったうえ(対処療法)、
- 怒りと悲しみという感情に向き合ってもらい、「なぜ、そのような行為をするようになったのか」、根本の原因に気づいてもらう(原因療法)
という2つの気づきを促すものである。
これは、テイカーに、
- 自分を大切にし、
- 相手も大切にし、
- 周りの社会も大切にする
という、三方良しの感覚を身につけてもらう道である。
将に五危有り(九変篇P146)
敗北は、死角から訪れる。
つまり、上記「三方良し」の中の、どれかを見失ってしまった状態である。
死角をなくすには、物事の利害得失を公平に見る視野の広さが必要である。
そのために、将が戦うことになる自分自身の内にある5つの敵、それが「五危」である。
- 蛮勇…無鉄砲
- 小心…臆病
- 短気…怒りの奴隷
- 清廉…プライドがやたら高い
- 偏愛…自己犠牲
たとえば、人に尽くすだけだと、テイカーに搾取される(②小心⑤偏愛)。
一方、勇気をもって自己主張できても、将来を見通す息の長い思考力がないと、敵に挑発されたとき怒りの奴隷となり、長期的な視野で不利益を受ける(➀蛮勇③短気④清廉)。
名将には、矛盾する性格を幾重にも兼ね備える、複雑にして調和のとれた精神が要求されるのだ。
本物のギバーは、「人は皆平等に尊い」というマインドの持ち主。
・自分の事だけを考え相手を犠牲にするのではなく、
・相手の事だけを考え自分を犠牲にするのではなく、神の視点から、自分・相手・その周りにある世界を見下ろす抽象度を持っている。
法律を学ぶことは、この抽象的思考力を鍛える pic.twitter.com/zZV3MXMew9
— 岡田一志@いやしの法科大学院 院長 (@Kazushi_Okada) January 16, 2022
【愛とは、困難な道を選ぶ事】
両極端に流れるのはたやすい。
加害者を
・排除して自分だけ守る
・安易に許して自分を危険にさらす愛とは、自分も他人も、ゆっくり丁寧に扱うこと https://t.co/FTuzafWuJn
— 岡田一志@いやしの法科大学院 院長 (@Kazushi_Okada) January 24, 2022
本来、加害者の更生への道は、被害者以外の「支援者」と呼ばれる第三者が、対話者・導き手となり行われるべきものなのだが1、
攻撃された被害者は、自分そして人間全てが、丁寧に扱われるべき【愛の結晶】である事を見失う。
だから、ほっとくと他人も傷つけてしまうのだ。
それを対話により思い出してもらうのが、支援者の役目
①相手の鑑になる
②自分の視点を提供する大事なのは、自ら考えてもらう事
押し付け=攻撃だ
— 岡田一志@いやしの法科大学院 院長 (@Kazushi_Okada) February 14, 2022
俺は、上記記事を書くことで学んだ支援者の知恵があったから、被害者でありながら、イチゴ先生にこの道を歩いてもらうよう導く役をも引き受けた。
加害(怒り)の根本には悲しみがある
「本当は大事にされたかった」その想いに気づいてもらうためのSOSが、怒り
加害者に反省してもらうには、被害者の事を考えさせるより先に、自分の悲しみに向き合ってもらう必要がある
そのサポートができるのは、悲しみに向き合う強さを持った、弱い「人間」だけ pic.twitter.com/sQr06PGVl3
— 岡田一志@いやしの法科大学院 院長 (@Kazushi_Okada) February 9, 2022
その結果、無事、イチゴ先生を更生に導き、俺の貴重な時間も確保することができたのである。
以下では、俺が実際に行った本件パワハラ対応策と、イチゴ先生の更生ロードについて、詳しく述べていく。
かずの本件パワハラ対応
俺が「三方良し」を実現した、パワハラ対処のプロセスは、以下の5段階である。
- 傷みを敏感に感じて素早く動く
- 相談する
- 叱る(対処療法)
- 悲しみに寄り添う(根本療法)
- 隔離して経過を見守る
医者に助けを借りて、肉体的な傷や病を治そうとするときと同じだな。
それを意識しつつ、以下それぞれの詳しい説明をみていってもらいたい。
痛みを敏感に感じて素早く動く
違和感と痛みがセンサー
まずは、相手がテイカーかどうか判別できなければならない。
そこで、クイズ。
↓下記画像のうち、どっちがテイカーで、どっちがギバーだと思う?
(引用:『GIVE&TAKE』75頁)
- テイカーは、中身スッカラカンだから、逆に自己アピールが強めである(違和感)。
- また、クレクレ君でまったく返ってこないため、一緒にいると疲れる(痛み)。
これらを感じたら、警戒しよう。
警戒していれば、素早く動ける。
上兵は謀を打つ(謀攻篇P43)
テイカー対策としての最善は、相手がテイカーだと分かった段階でスクリーニングすることだ。
使用者側の立場であれば、
- 募集時の応募書類や課題の精査
- 面接・使用期間での感覚
により見極める、ということになるだろう。
だが、今回の俺のように、労働者として、テイカーがすでにいる職場に就職してしまった場合は、スクリーニングできない。
どうすればいいか。
これに続く次善の策として孫氏が教えてくれるのは、敵の同盟外交を解体する事、すなわち相手を孤立させることである。
敵の立場がそれほど強大ではなく、自己の存続に他の人との繋がりが必要不可欠な場合、その関係性を弱めることができれば、敵は孤立無縁を恐れ、これ以上の攻撃を思いとどまる。
俺が本件パワハラにおいてしたことは、動かぬパワハラの証拠を周囲の人に突き付けたことである。
イチゴ先生はまだ新人で、先輩弁護士との共同案件がほとんどの業務を占めており、依存関係にあったから、この孤立戦略が効果的であった。
素早く証拠を押さえる
法律実務は、証拠に支配されている。
証拠がなければ、自分の主張がいくら真実でも、裁判では通らないのである。
また、メラビアンの法則というものがあり、人は視覚情報による影響がかなり強く受ける。
引用:メラビアンの法則とは?相手に良い印象を与えるために意識すべきこと
相談する際、法的にも感覚的にも自分の主張に説得力を持たせるために、証拠を押さえることが大事なのである。
俺は、パワハラを受けた時、すぐさま手帳にその内容を書きだした↓
このような手帳も立派な証拠となる。
が、「後で書き足したのでは?」という可能性も否定できず、あくまで「一資料」となるに過ぎない。
だから、スマホでのやりとりのスクショなどの、動かせない証拠を確保するようにしなければならない。
メッセージやLINEがそれだが、相手に消去される危険があるから、とにかく早く証拠を押さえることを意識しよう。
引用:アプリオ「【LINE】トークを削除すると相手にバレる? 既読・未読の変化なども徹底検証」
↓は、「鍵締めカムバック事件」の、イチゴ先生と俺とのメッセージでのやりとりのスクショである。
やり取りの内容も、日付も、時間も動かせない、確実な証拠である。
なお、後にクマ先生から聞いたのだが、事務所には合鍵が置いてあり、イチゴ先生はそれを知っていた。
だから、イチゴ先生は合鍵を使って鍵を閉めて帰れたのであり、俺呼ぶ必要はなかった。
俺を呼んだのは、(無意識にでも意識的にでも)俺の時間を奪うためである。
これにより、クマ先生とスマイル先生の、イチゴ先生への信頼は地に落ち、反対に俺への信頼は爆上がりした。
また、上記メッセージ末尾において、イチゴ先生はスマイル先生と会う「お約束」があるといっているが、後にスマイル先生にこのスクショを見せた時、「イチゴ先生は忙しさで頭がおかしくなっていた」といっていた。
つまり、「お約束」は嘘であり、一方的に俺の時間を奪うためにカムバックコールしたことがわかる。
勤務時間外の時間は完全に俺の自由であり、それを優越的地位を使った事実上拒否不可能な指示により、侵害しているからである。
証拠とは、モノばかりではなく、人、つまり証言も、立派な証拠である。
そして、弁護士の証人としての価値は高い。
もし裁判などになったら、クマ先生とスマイル先生を証人として呼び出して、上記の事実を話してもらえば、ほぼ確実に勝てる1。
もっとも、あなたは、「嘘をつかれてしまうのでは?」と思うかもしれない。
しかし、証人は証言の前に宣誓しなければならず、(民事訴訟法201条)、また刑法には、偽証罪(刑法169条)という罪があり、宣誓したのに嘘をいうと前科者になってしまう。
さらに、弁護士には、弁護士基本倫理規定という弁護士会が制定した規定による縛りがあり、これにより嘘供述をすると懲戒になりかねない(同規5条、75条)。
このような多数の法による縛り・威嚇が証言の証拠価値を高めるが、弁護士の場合はそれだけではない。
「権威性」からくる感覚的な説得力があるのである(下の記事の法則5参照)。
このように、法にも感覚的にも、弁護士の証言の価値は高いのである。
権威は、使われるのではく、使うものである。
弁護士がすごいのではなく、法を駆使することができる能力がある人がすごいのだ。
「戦わずして人の兵を屈する」(謀攻篇P40)
動かせない証拠があれば、労働審判などを起こしたときに、勝ったり、有利な条件で和解できたりする。
だが、あくまでパワハラ被害対処の目的は、被害を止めて快適な勤務環境を実現したり、場合によっては示談金をもらってできるだけ円満に去ることである。
それには、上記のような裁判所を使った手続きではなく、後述する相談の際に、上司の説得材料として証拠を使用し、動いてもらうことが近道の場合もある。
裁判所を使ったパワハラへの対処には、労働審判という簡易な手続きもあるが、いくら簡易とはいえ、裁判所を使って闘う事は、費用も時間もかける道である。
【労働審判】
パワハラや解雇等の労働関係トラブル解決のための武器
・原則3期日以内に終わるし、途中で話合い(調停)がまとまればそこで終えることができ、訴訟より手軽
・裁判官いるし、労働の専門家も参加(公平性・専門性)
実際にやらなくとも交渉材料として有効https://t.co/4KFR4My1py pic.twitter.com/WrBc5vteS1
— 岡田一志@いやしの法科大学院 院長 (@Kazushi_Okada) January 12, 2022
最終的な目的は何なのかをまずしっかり見据え、それに基づいてもっともコスパの良い手段を選んで動くことが大事である。
そして、どんな手段を採るにしても、とにかく証拠を押さえることは大事である。
証拠確保が、法的トラブルの勝敗を決する。
相談する
相談をする目的は、自分の主張を信じてもらい、それに基づいて対処してもらうことである2。
そして、自分の主張を信じてもらうには、前の記事で述べた証拠を示し説得する他に、いや、それ以上に大事なことがある。
それが、あらかじめ、相談する人と信頼関係を作っておくことである。
人は信頼してない人の意見を真に受けない。
だから、
- 日常業務を円滑にする
という意味だけでなく、
- 本件パワハラのようなトラブルに対処してもらう
という意味でも、日ごろから信頼関係を築いておくことが大事なのである。
人と信頼関係を作るには、日ごろからギバーとして価値を与えまくっていることが大事である。
その場限りでない、「人としての在り方」がものをいうのだ。
「合するに交をもってし、斉しくするには武をもってする」
優秀な将軍は、日ごろから兵士と温かな交わりをして愛情を育み、そのうえで罰すべきときは厳しく罰することで、心を一つにしておくのである。
それが、問題を一点突破する衝撃力を生み出す。
だが、「複雑」とは外からそう見えるだけで、実は一貫している。
真実の愛である。
【本当の優しさ】
優しいあなたは、相手を優先して自分を抑えでしまう。
だか、
・あなた自身も相手と同じで、大切な存在だし、
・あなたの後ろには、「あなたが守るべき人」がいる。
・また、相手に「やりすぎ」を気づいてもらい、成長させてあげる必要もある本当の優しさ、愛には、勇気を伴う
— 岡田一志@いやしの法科大学院 院長 (@Kazushi_Okada) February 3, 2022
自分の要求・アイデアを人に受け入れてもらうには、
・まず話を聴き、相手の背景を理解しその利益に配慮する姿勢を示
す・主張する際、それが自分だけでなく、相手・全体の利益をも考えたものであることを説明する
勇気は愛の現れでなければ、人は動いてくれない
— 岡田一志@いやしの法科大学院 院長 (@Kazushi_Okada) February 4, 2022
俺は、被害があったその日のうちに、これまでの被害内容を文章化し、上で掲げたメールでの相談を行った。
そしたら、スマイル先生、クマ先生がそれぞれ対面での相談の場を設けてくれることになった。
最初のスマイル先生との対面相談では、高級レストランを予約して元気づけてくれ、また当日イチゴ先生から相談の妨害があったきも、守ってくれた。
5分くらい下を向いて耐えていたが、狂気を感じた。
今もトラウマが残り、思い出しただけで胃が締め付けられる
高級レストランで大好きな野菜料理に舌鼓を打ちつつ、スマイル先生は、俺がイチゴ先生に抱いている恐怖心について、親身に耳を傾けてくださった。
そして、
- 俺が書いパワハラ告白メールについて、「良く書けている」「かず君はすでに優秀な弁護士だね」と褒めて下さった
この経験は、今も、俺を支えてくれている。
また、
- 『鍵カムバック事件』が本件の核であることをほのめかしてくれ、
- イチゴ先生は弁護士として脇が甘く、かつちょっとメンタルが危ない状態にある
などのフィードバックをくださった。
彼は、俺が心から尊敬するギバーの先輩であり、事務所の「生きるオアシス」である
そして、クマ先生も親身に相談に乗ってくださった。
クマ先生は、丸投げ体質だが、基本的にはマッチャ―だ。
ちゃんと日ごろからサポートし、価値を与えられていれば、助けてくれる。
クマ先生も、俺が書いた文章について褒めてくださり、また「鍵締めカムバック事件」の重大性についてほのめかしていた。
…
…
このように、クマ先生も、スマイル先生も、親身に相談に乗ってくださった。
証拠を押さえていることもあっただろうが、そんな恐怖だけでは人は真剣に動いてくれない。
「北風」は場合によっては必要かもしれないが、少なくともその前提として、日ごろから「太陽」のようにGIVEしまくって、温ったかい信頼関係を作っておくことが何より大事である。
新年早々、先輩弁護士が、5万くれた!
なんてこった!
去年、何があろうとも、
・前向きに、
・明るくエネルギー出しまくっていたからかな。
無料できるギブってたくさんあるよ。
やらないと損。 pic.twitter.com/BQzQtPaNGn
— 岡田一志@いやしの法科大学院 院長 (@Kazushi_Okada) January 6, 2022
【済みませんを生む力】
ボス弁から4万もらった!
源泉徴収積み立てていて、ボス弁に渡したら、「負担したげるから持ってな」って
・日々GIVE力を鍛えて
・全力出してればデッカくなって帰ってくる
「ありがとう」のすまない気持ち、それって「これでは済みません」なのだ
不滅の力、学んでこ! pic.twitter.com/cVqGQj99f9
— 岡田一志@いやしの法科大学院 院長 (@Kazushi_Okada) March 11, 2022
「勝兵はまず勝ちて而る後に戦う」(形篇P61)
準備段階で勝利は決まるのである。
日々の在り方、人間性を高め続けている姿勢が大事。
そうすることで、勝利の確率を敵よりも相対的に優位にしておくのだ。
勝利が確約された戦において、抜かりなく勝つのが優れた兵法家である。
叱る(対処療法)
テイカーは、自分自身がテイカーであること、人を傷つけていることに気づいていない節がある。
上述のとおり、テイカーはすでに奪われた被害者であり、奪うことが当然になってしまっているのだ。
そのため、まずはテイカーに、「あなたがやったことは人を傷つけるものだったのだ」と気付いてもらう必要がある。
それが、テイカーを叱ることである。
その原動力は、大切にされなかったことによる悲しみにより生み出された、怒りである。
怒りとは、相手または周囲の人に悲しみに気づいてもらい、自分を守るための防衛感情である。
人間であれば持っていて当然の感情であり、それ自体悪いものではない。
それをテイカーのように他者へ転嫁するのではなく、「愛」のために活用するのが、アンガーマネジメントである。
【怒りを疑う】
怒りは相手の行いに対する悲しみの表明であり、それ自体悪いものではない
だが、相手を変えるのは相手にしかできない
一旦立ち止まり、自分自身に、
「相手に気づいてもらうにはどうすればいいか」
と問い、思いやる
それが、アンガーマネジメントであり、愛である pic.twitter.com/J5G5ALFV1T
— 岡田一志@いやしの法科大学院 院長 (@Kazushi_Okada) February 28, 2022
被害者がテイカーから受けた怒りを、テイカーより弱いものに向けることで発散すると、感情転移の無限連鎖は止まらない。
被害者が、アンガーマネジメントで、永遠の加害の連鎖に終止符を打つのである。
それには、自分の怒りとテイカーに正面から向き合う勇気が必要である。
被害者が勇気をもって叱ることにより、
- 自分の怒りの感情を抑圧して自分を犠牲にするのでもなく、
- その感情を転移させてより弱い者を傷つけるのでもなく、
- 怒りに任せて相手を過剰に傷つけるのでもなく、
三方良しが実現する。
【本当の優しさ】
優しいあなたは、相手を優先して自分を抑えでしまう。
だか、
・あなた自身も相手と同じで、大切な存在だし、
・あなたの後ろには、「あなたが守るべき人」がいる。
・また、相手に「やりすぎ」を気づいてもらい、成長させてあげる必要もある本当の優しさ、愛には、勇気を伴う
— 岡田一志@いやしの法科大学院 院長 (@Kazushi_Okada) February 3, 2022
今回のパワハラで俺がした「叱り」は、メールの1~3にある、被害告白である。
これを経て、イチゴ先生は俺にしばらく仕事を振れなくなったのだが、俺はその後も、電話等でコミュニケーションをとる際は表面的な優しさを示すのではなく、「あなたに対する恐怖・不信感はまだあるから、しばらく元通り仕事はできない」という厳しい態度で臨んだ。
実際、俺の中には恐怖心・不信感が残っており、その感情にウソはつけないし、イチゴ先生にしっかり痛み味わってもらい、忘れないようにしてもらうためだ。
罪を、一生背負ってもらうのだ。
被害回復・更生とは、罪をチャラにするのではなく、罪を未来に活かすことで実現されるからである。
もっとも、あなたは、「殺人などの重大犯罪を犯したのならまだしも、パワハラで一生罪を背負うとは、大げさだ」と思るかもしれない。
しかし、人間は絶えざる改善により、進歩・向上のプロセスを生きる存在であり、起こしてしまった過ちを活かさないことは、自然に反することである(↓記事参照)。
また、重大犯罪と比べ大きいとは言えない過ちでも、それが改善されないことによる、過ちの「蓄積」によって与える影響は、決して小さくはない。
改善の必要の有る無しに、罪の大きさ関係しないのだ。
そして、イチゴ先生は、スマイル先生と共同受任した別件いじめ事件についての雑談中に、「怒られるまで気づかないものですよね」と言っていたのを聞いた。
俺のパワハラ告白メールで、「はじめて人を傷つけていることを気づかされた」ということだろう。
…
…
このように、相手を叱るすることは、更生に必要なことだ。
だが、パワハラは、優越的な地位にある者が弱者に対して行うものであり、弱者が強者を、直接叱ることは現実的に不可能だ。
そもそも雇用契約とは、使用者(上司)の指揮命令に従うことが労働者の債務の内容とされており、平等な立場で意見をいうことが想定されていないからだ1
こういうときのために、法律があるのである。
すなわち、パワハラ防止法は、使用者に、
- 相談先の確保
- 相談があった際の適切な対応
を義務付けているのである。
(雇用管理上の措置等)
第30条の2第1項 事業主は、職場において行われる優越的な関係を背景とした言動であつて、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものによりその雇用する労働者の就業環境が害されることのないよう、当該労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならない。
第2項 事業主は、労働者が前項の相談を行つたこと又は事業主による当該相談への対応に協力した際に事実を述べたことを理由として、当該労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならない。
雇用主のパワハラの対応について、もうちょっと詳しく知りたい方は↓サイトを参照。
…
…
このようにして、パワハラにおける怒りの感情は、相手より強い人、つまり、まずは上司を頼ることで、マネジメントして対処するのだ。
もっとも、叱るだけでは対処療法にすぎず、それだけだと、テイカーは「悪いとわかっているけどやめられない」という状況に陥る。
真の更生のためには、テイカーが怒りを生み出し続ける原因である、悲しみにアプローチすることが必要だ。
この根本療法、すなわち「悲しみに寄り添うという」ことについて、次に述べていくことにする。
【主体性を育てる叱り方「わたしメッセージ」とは?】】
更生には、自分の内から出る心からの反省の気持ちが必要であり、それは相手の主体性を尊重する、ということである。
反対に、相手を自分の意のままにコントロールしようとして叱ることは、
- 短期的な教育効果しかなく、
- 自己肯定感が育たず、
- 関係性を悪化させ、
- 誰かへの「転嫁」に繋がる
新たな「攻撃」である。
相手の主体性を尊重する叱り方を学ぶには、下記書籍に書かれている「わたしメッセージ」の叱り方がとても参考になる。
これは、次の4つのプロセスを経る。
- 行動…相手の行動を客観的に指摘する
- 感情…被害を受けたときの「わたし」の悲しみを伝える1
- 影響…加害行動が人に与えた影響を客観的説明する
- 提案…次はどうしたら同じ出来事を回避できるかについて、共に話し合おうと提案する
俺のパワハラ告白メールの1~3において、これらが全て含まれていることに着目してもらいたい。
ただ、本件パワハラのような「転嫁」の場合には、上記にプラスして、次に述べる根本療法により、⑤「加害者自身の悲しみに寄り添う」アプローチもしなければならない1。
もっとも、その場合にも、ここで述べられている「相手の主体性を尊重する」という原理原則は変わらない。
↓記事「第1の習慣」第6の習慣「シナジーを作り出す」を参照。
悲しみに寄り添う(原因療法)
上記のように、テイカー(加害者)は、もともとは被害者であり、その悲しみに向き合い、まず自分を大切にしなければ、加害者体質は変わらない。
そこで、イチゴ先生がテイカーになった原因を考えると、以下の3つであることが推測できた。
すなわち、
- 上述した、仕事を押しつけられたことによる感情転移
- 「自分の学びを否定したくない」という防衛感情
- 俺への満たされない恋愛感情
だ。
①仕事を押しつけられたことによる感情転移
イチゴ先生は、老年のクマ先生から仕事を丸投げされていていた。
クマ先生は、老齢であり、現在の実務に耐えられるフレッシュな法的知識を駆使する能力がなくなっている。
そんな中身空っぽの状態で、自分の弁護士としての栄誉を維持するには、外見を取り繕うしかない。
新人のイチゴ先生と共同で仕事を受任し、肝心のと中身の仕事は、イチゴ先生に丸投げするのだ。
イチゴ先生は、自分が仕事を選ぶ主体性を尊重されず、ただの道具として、クマ先生から使われてしまっていた。
そうしているうちに、「自分の仕事を人に押し付けてはならない」「人の時間を大切にしなければならない」という普通の基準がくるってしまったのである。
そして、無自覚に、クマ先生からの負のエネルギーを俺に転嫁し、今回のパワハラに繋がったのだ。
…
…
では、俺は、イチゴ先生のこのような悲しみに寄り添い、感情転移のメカニズムに気づけるよう導けていたのだろうか。
俺は、上掲の被害告白メールの5において、パワハラがクマ先生の仕事の丸投げに原因があるのではないかと、人生の先輩であることに配慮しつつ、指摘した。
下に、この部分を転載しておく。
なお、スマイル先生についても書かれているが、彼は丸投げはしておらず、ちゃんとイチゴ先生の意思を尊重しつつ、過重な負担とならないよう配慮していた。
彼の名を挙げたのは、クマ先生だけを槍玉にあげて自尊心を傷つけないよう、表現をマイルドにするためである。
5 補足(イチゴ先生の上記行動の背景)
イチゴ先生がなぜ、このような不合理な行動をしたのか考えることは、対処を建設的なものにするために必須だと思われます。
そこで、以下、私が感じるところを述べさせていただき、ご参考にしていただければと存じます。
イチゴ先生はお若いので、クマ先生やスマイル先生から、パソコン関係の作業を頼まれたり、起案を頼まれたり、主任として動かれたり、お仕事を抱え込んでしまいがちな立場にあります。
また、お子様がいらっしゃり、母親・妻としての家庭の仕事もお有りです。
このように、弁護士業務だけでもお忙しいのに、家庭の問題や家事にも追われ、幸福感を感じる余裕がないのだと思われます。
人は「自分がされた事を仕返してしまう生き物」ですので、ご自身が与えられた「忙しさ」を、弱い立場にいる私に向けてしまわれていると感じます。
最近、イチゴ先生は「忙しい」という言葉を多く使われるようになっており、またそのようなグチを私に漏らした事もありました。
それが、裏付けだと思われます。
そこで、イチゴ先生がより幸せに働けるように、今少し余裕を持たせてあげられれば良いのではと思い、抽象的ではございますが、ご提案を致します。
人生の大先輩のお二方に対して、出過ぎたことだと存じますが、ご一考頂ければ幸いです。
……………
長文失礼致しました。
先生方には、常時数々のご配慮を頂き、恵まれ過ぎだといつも感謝しております。
色々問題もあるものの、お陰様で幸せに過ごせております。
今回のようなトラブルも一人で乗り越えられず、ミスも多い未熟者ですが、今後ともお力添えいただきたく、何卒よろしくお願い致します。
そして、このメールによりクマ先生は、外回りやその他業務を積極的に引き受けるなど、先生に仕事を丸投げするのを止め、また、イチゴ先生が過重な仕事を抱えていないか気に掛けるようになった。
そして、メール内容自体もイチゴ先生に、伝わったようで、以降、イチゴ先生は柔らかな雰囲気を発するようになり、俺に対して高圧的な態度をとることが無くなった。
②「自分の学びを否定したくない」という防衛感情
俺は、司法試験受験生として、仕事時間に勉強することを許されていた。
その勉強法は、最初の登場人物紹介で述べた通り、基本書をゆったりじっくり理解しながら読むスタイルである。
試験に受かることが目的ではなく、法律を駆使しして活躍することが目的なのだから、暗記に走らず、常に「なぜ」を考え本質に遡る学習をしてきた。
自分の苦手や疑問点と徹底的に向き合い、成長することは、困難な道だが、楽しい。
人間は楽しむために生まれてきた。
だから、結果が出るまでのプロセスを楽しまないのは時間の無駄である。
また、そのような本質と向き合う学習態度が、新たな問題に対応できる、これからを生き残る「創造的な人間」を創る(↓記事参照)。
他方、イチゴ先生は暗記で試験を乗り切ったタイプである。
自分は「試験に合格するために」セカセカ時間を犠牲にして勉強して、その通り司法試験に合格した。
だから、
- 「本当にこれでよかったのだろうか」という疑問
- 本当は勉強をじっくり楽しみたかったという悲しみ
が、心の底にあるのである。
そして、「本当にしたかった勉強」をしている俺の勉強態度を肯定することは、自分がつぎ込んできた大量の時間を否定することになる。
それを回避するために、俺の勉強を邪魔しにくるのである。
「私が答案見たげるから」といって答練を押し付けてきた。
女弁護士の俺に対するパワハラの原因には、「自分の学びを否定したくない」という防衛感情もある
自分は早く合格するために時間を犠牲にしてきたのに、
俺はじっくり楽しんで学んでいるから、うらやましいのだ
だが、「楽しみたかった」という本音、悲しみに向きわないと、自分にも他人にも牙をむく
— 岡田一志@いやしの法科大学院 院長 (@Kazushi_Okada) February 18, 2022
①で述べた通り、イチゴ先生のパワハラ行為の原因の一つには、クマ先生からの仕事の丸投げによる、怒りの転嫁がある。
もっとも、イチゴ先生は弁護士であり、弁護士は後述するが人間関係の医師である。
そうであれば、クマ先生の丸投げ攻撃をオカシイと気づき、自分でクマ先生にかけあったり、先輩弁護士に相談するなどして、俺に転嫁することなく自分の傷を回復すべきであった。
これができなかったのは、司法試験を含めた学習過程で、「権威や常識を疑い、自分の頭で考える力」が、身についていなかったからである。
【奴隷弁護士】
そもそも女弁護士が、ボスは間違っていると気づき、相談するなど対応していれば、俺へのパワハラは起こらなかった
それができなかった原因は、司法試験を含めた学びの過程で「簡単な道」を選び、考える力を養ってこなかったから
簡単な道は、支配者が作った奴隷制度に繋がっている
— 岡田一志@いやしの法科大学院 院長 (@Kazushi_Okada) February 17, 2022
現行司法試験は、「権威」ある裁判所が与えた判例などの「常識」の暗記と吐き出しで乗りれるものとなっており、それらを批判的に考える力を試す制度になっていない。
米国の法曹養成制度。
試験という「点」ではない、プロセスによる選別がなされていることがわかる。
学習履歴が「暗記」でなく実質的に審査されており、外国人でも70%が受かる。
日本の司法試験は完全に時代遅れ。
行政書士のあと、米国弁護士目指そうかな?
引用元:https://t.co/XVFp6ZQq0T pic.twitter.com/wakEUYCNKa
— 岡田一志@いやしの法科大学院 院長 (@Kazushi_Okada) November 14, 2021
そこには、権威を与える国の「自分を批判するようなうるさい奴に力を持たせたくない」という魂胆が見え隠れしている。
国に愛があれば、自分の過ちを否定してくれる人は、改善に有益であり、むしろ積極的に採用しようとするはずである。
それがなされないということは、国の愛の欠如を示している。
国の愛の欠如が、国民一人一人の愛の欠如を生み、被害を生み出し続けるのだ。
そして、民主主義における国は、逆説的だが、国民一人一人が形づくっていくものである。
まずは、少しでも多くの国民に、「考える力」の大事さが普及することが大事である。
小さい力でも、一定程度溜まれば国を変えられる。
そうすれば、国の大きなパワーによって、もっとたくさんの国民を変えられるだろう。
その流れはまだ小さいが、確かに生まれている。
その流れに、俺、そしてこのブログが加わり、流れを大きくしていく。
あなたが仲間になってくれればうれしい。
…
…
では、俺は彼女に、「自分の学びを否定されたくない」という防衛感情があることを、気づかせてあげることができたのだろうか?
この点について、スマイル先生とイチゴ先生の別件いじめ事件の雑談において、スマイル先生イチゴ先生に、「弁護士には、人を思いやる能力が必要なんだよ」といっていた。
俺の被害告白メールに現れている、「三方に思いを馳せる愛」が生み出す「人を動かす力」との対比として、イチゴ先生を戒めていたのだと思われる。
そしてその際、イチゴ先生が「私は試験に受かっただけだったのかも…」とつぶやいていたのを聞いた。
自分の勉強が真の実力へ繋がらないものであったこと、現行司法試験への問題への気づきへ、一歩進んでもらうことが出来たと思う。
ギバーにとって、勝ちとは、相手を完膚なきまで叩きのめすことを意味しない。
ギバーが振るう剣は、人を活かす剣であり、三方良しと平和をもたらす。
【活人剣】
自分を守るためとはいえ、相手を完全に叩きのめす自己主張をすると、しっぺ返しがくる。
・人は追い詰められると、秘められた生存本能が目覚め、とんでもない力で反発する
・仕返しを美徳とする雰囲気が生まれ、殺伐とした世の中になる
本物の士(サムライ)は、愛が宿った剣を振るう
— 岡田一志@いやしの法科大学院 院長 (@Kazushi_Okada) February 5, 2022
【敵を殺す者は怒なり。敵の貨を取る者は利なり】
敵を大切にし、自分の力に変えよ、という孫子の教え。
敵を大きな愛で包み込めば、
・自分の味方となり助けてくれる
・人の尊さが周囲に伝わり、温かい雰囲気の世の中になる
みんで一緒に勝とう
— 岡田一志@いやしの法科大学院 院長 (@Kazushi_Okada) February 6, 2022
テイカーとの対峙をWin-Loseの対立構造で見ていては、勝っても負けても争いは収束しない。
みんなで勝つのが真の勝ちである。
そして、自分の影響力の範囲内の、すべての存在を勝ちに導くリーダーこそ、真の「勝者」である。
恋愛感情
イチゴ先生は既婚者だが、俺と飲みに行きたいとほのめかしてきたり、自分は男を見る目があると言ってきたり、しきりにアピールしてきた。
だが俺は、尊敬できない人との恋愛やSEXはまっぴらごめんだ。
俺は、やんわり彼女を避けてきた。
だから、かまってちゃんの彼女は無意識に、俺と時間をできるだけ多く共有すべく、仕事を押し付けてきたのだろう。
…
…
では、俺は彼女に、恋愛感情がパワハラに繋がったとを気づきを与えることができたか?
俺は上掲の被害告白メールの4で述べているように、イチゴ先生に恐怖心を抱いていること、なるべく距離をとることを要望している。
以下転載しよう。
4 私の恐怖心と対処法について
以上のような出来事を経て、私はイチゴ先生と二人きりで事務所にいる事に恐怖心を抱くようになりました。
クマ先生、スマイル先生には、
・イチゴ先生が上記のような不合理な指示をしないように、
・そうならない内は、出来るだけイチゴ先生と私が二人きりにならないように、
して頂きたく、お願いしたく思っております。
クマ先生、スマイル先生、イチゴ先生、クライアント様、そして私自身の利益になる限り、
引き続き全力で働かせて頂きたいと想っております。
何卒ご配慮をお願いしたく、
また、全員のより良い未来のためお知恵を拝借したく、よろしくお願いいたします。
これを受けて、クマ先生とスマイル先生からイチゴ先生に指示があり、↓の手紙に繋がった。
これは、イチゴ先生に俺の「拒否の態度」が明確に伝わったことを意味するものである。
したがって、彼女に、「かず君にここまで拒否されるほど、一方通行の愛憎をもっていたのだ」との気づきを促せたのではないかと思う。
「彼を知り己を知らば百戦危うからず」(謀攻篇P53)
この根本治療のところでは、俺がかなりイチゴ先生の背景について、思考を巡らせていることがわかってもらえたのではないか。
勝負というのは、自分と敵の実情を客観的かつ正確に把握することで、勝利に繋がる最適な一手を指すことができる。
だから、勝とうとする者にとって、敵は、尽きない興味と研究の対象であるべきって、その意味では誰よりも「汝の敵を愛す」ことができなければならないのである。
また、被害告白メールを見てもらえればわかるように、俺はかなり「言い方」に気を使い、クマ先生とスマイル先生を過度に刺激しないようにマイルドな表現を用いている。
人生の先輩に対して、恐れ多くも意見を申し上げるという、自分の立場・礼儀をわきまえた表現をすることで、彼らの自尊心を害さないよう配慮しているのである。
このように、
- 敵を知り、
- 自分を知る
ことが、勝利の前提である。
思い込みの強い者、反省心のない者は決して勝てない。
さて、このように俺は、イチゴ先生の悲しみに寄り添い、その原因について気づきを促すことができた。
だが、これによってすぐにイチゴ先生が更生し、俺をこれ以上傷つけなくなるかと言えば、そうではない。
- 加害者というのは、一度「一線を超えた」ことにより、人と傷つけることへのブレーキが甘くなり、同じような行為を繰り返してしまう傾向がある。
- また、被害者としても、被害直後はまだ心の傷が癒えておらず、加害者に対して体が拒否反応を起こす1。
だから、しばらくは加害者と被害者を隔離して、
- 被害者は、加害者の更生を厳しく見守り、
- 加害者はその態度・行動で反省を被害者に示す
ことが必要である。
以下、述べていこう。
隔離しつつ経過を見守る
俺は、自らとイチゴ先生とを隔離しつつ更生を促すため、以下の手段を採った。
- 契約による防御
- 周囲の目による見守り
- 「頼る」姿勢を背中で示す
以下、それぞれ述べていく。
①契約による防御
上記のように、加害者は惰性で再び同じ行為をする傾向にある。
だから、目に見える形で「やっていいこと・悪い事」を提示して、加害者の更生段階に合わせて、必要最小限度で関わっていく必要がある2。
本件パワハラでは、俺の労務提供義務、すなわち、「何が俺の仕事なのか」を契約書でハッキリさせておくことが有効である。
俺は、↓で示した「労務提供義務(案)」において、新条項という形でこれを起案し、クマ先生とスマイル先生に送付して検討を求めた。
のだが、↓画像の「旧案」第2条を見てもらえればわかるように、ザルである。
法律事務所だからと慢心して契約書を起案した、クマ先生の過失がここに現れている。
新条項の意義(=どんな意図があるか)については、こちら↓
実は、この新設条項には、問題がある。
赤字の部分は、俺がイチゴ先生からの業務指示について、それをパワハラだと判断した場合、一時的にその指示に「待った」をかけることができるとを定めている。
しかし、実際問題として、
- そんな瞬間的な判断は難しいし、
- 権利があるとはいえ、優越的な地位にいるイチゴ先生に真っ向から主張することも、現実的でない
だから、この条項は、「ブラフ」1である。
つまり、
- 俺が、「イチゴ先生の行為がパワハラに該当している」と認識していることを示し、対処がされなければ法的に打って出る可能性を示唆することで、事前に対処をするモチベーションを起こさせる
- ところが、この条項の方法で、イチゴ先生から俺への指示を引き続き許容しつつその適切性を担保するのは、現実的に難しい
- そうであれば、そもそもイチゴ先生から俺への指示を止めさせたり、時間的・場所的に離す必要がある
という思考を促している。
そして実際、司法試験までの一定期間だが、イチゴ先生からの指示をストップさせ、また距離を置くことができたのである。
- 「衆は害に陥りて、しなる後に能く敗をなす」(九地篇P220)
→自分を「もうそれをするしかない」という窮地にあえて追い込むことで、とんでもない力が出せる
- 「火をもって攻をたすくるは明なり」(火攻篇P25)
→攻撃する際は、その手段をよく吟味し、コスパ最強かつ威力最強の方法を選べ - 「兵とは詭道なり」(計篇P25)
→戦いとは、目的達成のためのルールなき騙し合いであり、こちらの狙う方向に敵の判断を誘導するため、相手にハッタリをかますことも時には必要である
労働審判や訴訟などの、法的対応の可能性を示唆し、また自分でも実際に覚悟することは、自分を窮地に追い込むことであり、とんでもないモチベーションで行動できる。
もっとも、法的手段は上述の通り費用・時間がかかるから、法的手段の「存在」自体を活用し、そこに行くまでの間にトラブルを解決することを、まずは指向する必要がある。
すなわち、自分も本当は法的手段を採りたくないのだが、それを秘匿してハッタリをかまし、相手を動かすのである。
「叱り方」のコラムでも述べたが、ギバーがするコミュニケーションには、相互の「主体性を尊重する」というマインドが現れている。
相手の主体性を尊重しつつ、お願いをすると、相手は「自分をこともちゃんと考えてくれている」と安心して、飲んでくれる。
この「ゆるいコミュニケーション」については、↓で詳細に述べられている。
概略を示せば、
- 質問すること
- アドバイスを求めること
- 「ゆるい話し方」1をすること
である。
上掲の労務提供義務案でも、パワハラ告白メールにも、俺が書いた文章には、この「ゆるコミュ」が存分にちりばめられていることを、意識して読んでもらいたい。
ギバーとは、人の弱さを自覚する者であり、弱いからこそ人と繋がれるのだ。
【強さを疑う】
人には限界がある
自分を生きるとは、他人を頼ること
あなたの国ではあなたは王だが、王は単独では存在しない
王は、仲間で王になる
敵の名は、無知
仲間を率いて、国を守れ
↓記事をリライトし、冒頭で真の「勝者」の定義をバシッと述べた。 https://t.co/PyChZCnxcW
— 岡田一志@いやしの法科大学院 院長 (@Kazushi_Okada) March 4, 2022
それが、「人間」の強さである。
②周囲の目による見守り
契約が明確になっても、文字ずらでの自制には限界がある。
人間は、人と共に生きる存在であるから、人の目があると、自然と自分を律することができるようにできている2。
俺はメール4で述べた通り、「しばらく俺とイチゴ先生を二人きりにしないで欲しい」と要望した。
そして実際、出勤日をずらすことができたし、やむを得ず事務所で一緒になってしまう場合にも、スマイル先生かクマ先生が近くで見守って下さるようになった。
加害者の更生と被害者の癒やしには、周囲のサポートが不可欠
・加害者
→「一歩踏み出した」ことにより非行への抵抗が少なくなっている・被害者
→自己防衛本能から人間不信加害者が「約束」を守れてるか、被害者が一人で背負い込んでないか見守ってくれる人は、本当に貴重
センパイ、ありがと❣️ https://t.co/9vJ019ROQ8 pic.twitter.com/YRxVSBNp4m
— 岡田一志@いやしの法科大学院 院長 (@Kazushi_Okada) January 25, 2022
③「頼る」姿勢を背中で示す
『GIVE&TAKE』では、テイカーをギバーに変える方法として、ギバーである「類似他者」1が見本となって恩恵を受け取っている姿を示すということをいっている(8章)。
ギバーでいた方が得であること、テイカーでいた方が損であることを示して、ギバーに導くのである。
そして、人は習慣の生き物であり、習慣が変われば人格が変わる。
類似他者が「ギバーとはなんたるか」を背中で語ることで、テイカーをしてギバーとして振る舞わせる環境をマネジメントするのである。
【周りから攻める】
環境→習慣→人。
環境が習慣を作り、習慣が人を作る
自分を変えようとする際、一足飛びに習慣を変えようとしても、環境が変わってないと、容易に流されてしまう
「自分がその環境から学べるか、向上できるか」
環境のレベル上げは、自分のレベル上げ
— 岡田一志@いやしの法科大学院 院長 (@Kazushi_Okada) February 20, 2022
- 人は類似性がある者に好印象をいだき、その者から影響を受けること(好意)
- 人は一貫した行動をとることで、それが人格にまで固定されていくこと(一貫性)
については、下記記事を参照。
ギバーとは、人の弱さを受け入れる者であり、トラブルがあった際、人を尊重しつつ頼ることができる存在であるのだが、イチゴ先生は人を頼る代わりに、人から搾取すること選んでしまった。
そして、俺は、イチゴ先生と同様に法科大学院出身で法を扱う者であり、類似他者である。
だから、俺が、背中でイチゴ先生に、「人を尊重しつつ頼る」というのがどういうことなのか、そしてその恩恵を示すことで、自発的な反省を促すのである。
その行為はいろいろやったが、以下では一例として、俺が「事務所の郵便受けの鍵をポッケに入れたまま持って帰る」、という事件を犯してしまったときのことを紹介しよう。
その際、以下のようなメッセージを送り、全体の利益に丁寧に配慮するしつつ人を頼る姿勢を示した。
このようにして、類似他者がリーダーとなり、加害者をして「見習わなきゃ」「変わらなきゃ」と感じさせる環境を、マネジメントするのである1。
その後、イチゴ先生は業務量が一時的に過剰となった時、俺に仕事を振ろうとしたときがあったのだ。
しかし、思いとどまって、クマ先生に「今忙しいです。〇〇をお願いできますでしょうか。」と頼れていた。
バランス感覚を取り戻しつつある。
…
…
さて、以上のように、俺は本件パワハラ被害にあたって、
- 自分を大切にし、
- 相手も大切にし、
- 周りの社会も大切にする
という三方良しを実現すべく、
- 傷みを敏感に感じて素早く動く
- 相談する
- 叱る(対処療法)
- 悲しみに寄り添う(原因療法)
- 隔離して経過を見守る
というプロセスを辿ってきた。
では、しっかり三方良しは実現したのだろうか。
まとめとして、みていこう。
まとめ~三方良しは実現したか~
俺を大切に
イチゴ先生から、↑のような手紙が来たことは、上述した通りである。
メール相談と契約条項(案)が効いて、スマイルとクマ先生が、手を回して下さったのだろう。
司法試験までの一定期間だが、イチゴ先生から離れ、しっかり自分の時間を守ることができた。
そして、勤務の隙間時間に、先輩たちの温かい見守の中、ゆったりじっくり勉強ができるようになった。
イチゴ先生を大切に
俺は、イチゴ先生のパワハラを止めるだけでなく、大切に扱えたか。
気づいてもらうために叱る
イチゴ先生のパワハラに対し、ただ単に怒りを表明することは、一時的にパワハラを止めても、根本的な解決にはならないことは、既に述べた通りである。
俺は、上述した「わたしメッセージ」を駆使して、彼女自身の主体性を尊重する態度で怒りをコントロールし、彼女に「俺(かず)を傷つけていた」との気づきを与えることができた。
クマ先生からの丸投げ排除
俺の被害告白メールと契約条項(案)により、クマ先生は、イチゴ先生に仕事を丸投げするのを止め、また、イチゴ先生が過重な仕事を抱えていないか気に掛けるようになった。
そして、クマ先生は、外回りやその他業務を積極的に引き受けるなど、自分ができる仕事は自分でするようになった。
これにより、イチゴ先生に偏っていた業務量を、クマ先生とバランスよく配分することができた。
心からの反省を促す
また、俺は被害告白メールにおいて、彼女の背景、すなわち「道具のように使われた」という悲しみに寄り添った。
そして、彼女からはその後、「約束」を破るような指示や接触はなく、また、電話等の約束内の接触でも、できるだけ頻度・時間が少なくなるよう、配慮する姿勢が見えるようになった。
これは、彼女自身が自分の悲しみに向き合えてことで、他人の悲しみに対する思いやりを持てるようになったということである。
その他、俺の今回の愛に基づいた「人を動かす」法的な振る舞いを通じて、「受かるため」の学習の虚しさについて気づきを与えることができ、
また、自らの意思で俺と距離をおき、自分の恋愛感情からくる愛憎のコントロールができるようになった。
見守りによりギバーへの転換をサポートする
イチゴ先生が上記「約束」を破ったことは一度もない。
- 契約による「やっていい事・悪い事」の明確化
- 先輩弁護士による見守り、
- 俺の背中での「語り」
がきいたのだろう。
これは、ただ一時点で「反省」を見るのではなく、更生がゆっくり進むプロセスであることを認識し、その道をサポートしていけた、ということである。
これにより、イチゴ先生は更生のへの道を踏み外さずに歩けているのだ。
…
…
イチゴ先生は、クマ先生から、労わりの言葉や行為を受けた時、嬉しそうに、笑っていた。
以前より、柔らかな雰囲気を発するようになった。
そんで、ある日俺にプリンくれた↓(甘いの苦手だと言ってたはずなのだが…まだ「甘い」な)
事務所を大切に
俺はイチゴ先生のパワハラの証拠1を掴んでいた。
俺が法律事務所で働いて出会ったパワハラ事件に照らすと、この証拠を餌に労働事件に持ち込むと明言すれば、50万くらいは示談金をとれるものであった。
時間や労力を金で買うのだ。
ましてや相手は弁護士。信用維持のため、パワハラなんて負のレッテルは絶対に貼られるわけにはいかない。
しかし、俺は金をふんだくったり、イチゴ先生や事務所に汚名を着せる道は取らず、再生への道を選んだ。
そして、イチゴ先生の更生により事務所からパワハラはなくなり、パワハラ法律事務所としてぶっつぶれることにはならず、平和を取り戻すことができた。
今回のパワハラ事件の三方良し
①ボス弁への恩義
→金むしり取らない、事務所の信用維持②相手方の更生
→懐柔しない厳しさを示しつつ、改善のチャンスを残す③俺の利益
→過大な要求や付きまといからの解放によるストレス低減、時間確保— 岡田一志@いやしの法科大学院 院長 (@Kazushi_Okada) January 19, 2022
進みて名を求めず、退きて罪を避けず(地形篇P185)
勝利をもたらす「運」は、人が運でんできてくれるのである。
自分の利益や名誉だけを考え戦おうとしたり、また戦いを回避しようとする者は、欲望に目がくらみ、人を見失って敗北する。
三方を思いやる愛が、人を動かし、運を味方につけ、勝利をもたらすのだ。
「与える者が成功する」って、こういうことだ(↓記事「返報性の法則」参照)
弁護士は、人間関係の医師であり、「みんなの笑顔を守る」最も根本的な仕事である、ということについて、↓記事に基づいて、以下説明していく。
上で、加害者を更生に導くプロセスは、医者が病をすプロセスと同じだといった。
そして、本物の医者ってのは、病いそれ自体に目を向けるだけでなく、患者全体に向き合い、その根本的な原因にアプローチし、失ってしまった体のバランスを整えるものなのである。
それは、弁護士も同じである。
とっかかりが身体的な病でなく、人間関係の病だというだけだ。
たとえば、本件パワハラにおけるクマ先生の丸投げや、イチゴ先生の悲しみのような、人間関係におけるトラブルの根本原因に向き合い、そのアンバランスを正すというのが、弁護士の本来の仕事なのである。
だが、医者と弁護士との決定的な違いがある。
それは、弁護士の方がより基礎的な問題を扱うということである。
どういうことか。
弁護士が扱う人間関係とは、自分自身に配分された仕事(mission)をこなして、他者と繋がる関係である。
そして、mission遂行の過程では、人から心無い言葉をかけられたり、求める人が中々現れなかったり、困難が生じることは避けられない。
なぜなら、人は失敗と改善の繰り返しで成長していく、プロセスを生きる不完全な生き物だからである。
だが、困難が何度打ち寄せてきても、自分のmissionを信じ、その完遂への道を歩いていれば、あきらめたり、ブレることはない。
なぜならその道は、自然という、誰にも逆らえない大きな力が宿る道であり、その道を行くことで必ず守られるからである。
このような、「自分の道を歩いていれば大丈夫」という絶対的な安心感が、自信という魅力を生む。
【地道は光】
地道には、2つの意味がある
・「じみち」…プロセスをすっ飛ばさず、自分の信じた道を一歩一歩踏みしめていくこと
・「ちどう」…天地の法則に則っている状態
真の学びの道は、地味じゃない
あなたのカラーで輝いているそれを、人は魅力という
— 岡田一志@いやしの法科大学院 院長 (@Kazushi_Okada) February 21, 2022
そのような「輝いている人」に備わるのは、どんなトラブルが起きても、それを笑いに変え、映画のように人生を楽しむ力である。
そして、笑いは、自己治癒力を高め、身体的な病をも治す。
つまり、人間関係の病を癒すことは、体の病を癒すために必要な環境を整えることである。
その意味で、最も根本的な問題にアプローチする重大な役目が、弁護士にはあるといえる。
責任重大だ。
ところで、そのような役目を果たすうえで、法律や判例知識の暗記だけでいいのかな?
この次の「あとがき」を見て考えてみよう。
あとがき
いかがだっただろうか。
- 俺のパワハラ撃退体験を通じて、「ギバーの人間としての在り方」と、「孫氏が説く必勝法則」との関連性に気づき、それをみんなを勝ちを導くというエッセンスの理解につなげていていただけたのではないだろうか。
- また、本件はパワハラという法律問題であるが、法律知識だけでなく、上記のような人間関係の法則に対する深い理解と応用力が勝敗を決する1、ということをが証明できたのではないかと思う。
これが、俺が言う「法的思考力」である。
そして、このような思考力って、資格試験に合格するための法律知識の「暗記」では身につかず、
それは、
- 資格試験を包み込んでいる「人生」まで視野にいれた体験・学習と1、
- 「なぜ」という疑問から逃げずに、自らの頭で考え、本質に遡る習慣で、
身につくものである。
これが、真に「法律を学ぶ」ということだ。
俺は、このブログにおいて、受験界隈や判例が構成している「常識」におもねることなく自らの道を歩み、徹底的に「なぜ」を考え実力をつけた上で、法曹やその他法律職に就くプロセスを、自らの体を使い社会実験しつつ、提唱している。
試験合格を目的にすれば、上記の学習は遠回りかもしれないが、それにより手に入るものって、あなたが本当に欲しいものなのかな?
「人生」を視野に入れたときに目指すところは「合格」でなく、もっと先にある自分の「ワクワク」ではないのかな?
【お楽しみが道しるべ】
「あなたが」本当に欲しい、ワクワクする未来はなんだろか?
その「お楽しみ」がホンモノであれば、
ワクワクが自然な自制心となり、ニセモノに目移りしなくなる
反対に、他人がくれる未来を道標にすると、利用されて捨てられる
— 岡田一志@いやしの法科大学院 院長 (@Kazushi_Okada) February 22, 2022
【権威を疑う】
権威は、実力を飾りたて目立たせるアクセサリー
実力があれば幸せをもたらすが、そうでないと人を惑わし傷つける
そして権威を与えるのは「上の人」
「実力のある奴」を排除し、「都合のいい奴」に与えていないか?
その緊張感がないと、手段が目的化し、「内なる輝き」を見失う
— 岡田一志@いやしの法科大学院 院長 (@Kazushi_Okada) February 27, 2022
俺は、「ただ受かっただけ」の法曹でなく、周りの人を笑顔にする、真の実力を備えた法曹になる。
そのような「真の合格」への最短ルートを、このブログで歩み、後輩に背中を見せていきたいと思っている。
賛同してくれる仲間を、いつもお待ちしている。
一緒に楽しく、学んでいこう!
参考文献紹介
本記事メインの参考文献である、↓2冊の他、多数の名著での学びがパワハラ撃退と本記事に繋がった。
その中の一部であるが、紹介しよう。
自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方
本記事では、「叱る」のところで、相手と自分の主体性を共に尊重する「わたしメッセージ」の叱り方について紹介した。
本書ではそれ以外にも、「自分でできる子」にするための
- 「プロセス褒め」2
- 「アクティブリスニング」(自分自身で悩みの解決策に至らせる聞き方)
について述べられている。
ポイントは、やっぱり自他への愛、思いやりだ。
ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー
移民問題で悩みを抱えるイギリス。
日本人妻(著者。ブレイディみかこ)とイギリス人の夫との間に生まれた、「イエローでホワイト」な「僕」が、底辺社会巻き起こる、リアルで様々な人種差別にぶつかる。
そんで、狭い視野に囚われてしまている人種差別主義者を、大きく包み込んで、仲間を増やしていく。
「昼寝をさせてくれないような学校ならやめちまえ!」は名言。
性犯罪被害にあうということ
レイプ被害者、小林美佳さんの、生の声。
被害者感情に配慮が足りなかったので、1日使って学んだ。
被害者は、
・自分に非があったのではという「罪悪感」
・自衛できなかった弱い自分を晒す「恥」を抱き、人に甘えたい気持ちを抑圧してしまう
その声にならない悲しみに、寄り添う努力をしなきゃ pic.twitter.com/Jxd6F7qS2n
— 岡田一志@いやしの法科大学院 院長 (@Kazushi_Okada) January 29, 2022
被害が見失わせてしまう、人間の尊厳。
それを取り戻す道は、「隠す」道ではなく、被害に正面から向き合う「勇気」の道。
そして、その歩みを支えるのは、「理解する」人でなく、「理解しようとしてくれる」人。
傷は、自分の力で、ゆっくり癒えていく。
真の愛に支えられて。
性犯罪被害とたたかうということ
上記の『性犯罪被害にあうということ』は、小林さんの被害直近の心情を吐露するものであったが、本書『たたかうこと』は。被害から10年後について述べたもの。
「許す」って何なのか、小林さんは許しについてどう感じているのか知るために、手に取った。
被害に向き合い、著書を出版したり、被害者同士で繋がったりする中で、小林さんが徐々に気付いていく、周囲に溢れている愛。
小林さんは、「ありがとう」の声に支えられていく。
だけど、加害者に対しては、
- 怖い
- 憎い
- 考えたくもない
向き合うことは、体が受け尽けない。
…
…
- 加害者には無理に向き合わず、傷を癒していく道があるのだろうか。
- 厳しくとも、国家が刑罰という形でリードし、向き合うことを支えていくべきなのだろうか1
被害者個人の感情の問題でもあるが、それを包む国家の問題でもある。
…
…
「知る」ことが愛に繋がる。
向き合うことから逃げては、真の被害回復には行き着かないと考える。
加害者に向き合うことで、その加害行動の背景や、その後の贖罪活動を知ることが出来、被害をより大きな視点から捉え直すことができるからだ。
【死刑囚から学ぶ】『永山則夫~封印された鑑定記録~』&『反省させたら犯罪者になります』で非行の原因と対処法を一言で切る!~後編:更生篇~
ただ、後掲『ライファーズ』の紹介で述べる通り、今の日本の刑務所は、加害者を真の更正に導くには不十分だ。
もしかしたら、被害者を失望させてしまうこともあるかもしれない。
だが、ただ一つ俺がいえることは、困難な道の先に、「勝利」と「笑顔」があるということだけだ。
それが、「許し」と呼ぶのか、「受容」と呼ぶのか、「あきらめ」と呼ぶのか、それは言葉の問題で、どうでもいい。
1人では歩かせない。
それが大事だ。
ライファーズ 罪に向きあう
アメリカでは、1970年代から厳罰化の流れが始まり、それに比例して刑務所人口が爆上がりしている。
世界でもっとも受刑者が多いアメリカ。その数は全米で230万人。
いまや成人の100人に1人の割合にのぼっています。こうした「囚人爆発」とも呼ばれる現象によって、アメリカではさらに深刻な問題が噴出しています。
受刑者にかかる費用が増え続け、財政難に追い込まれる州が相次いでいるのです。
そのため、刑務所内で行われていた教育プログラムが次々とカットされ、社会復帰に向けた基本的な技能や心構えを身につける更正という刑務所機能が大幅に削られているのです。
※太字はかずが付した
引用:厳罰化が囚人爆発と治安悪化の悪循環つくる – “囚人にやさしい国”ノルウェーからの提言
この厳罰化の流れは、集団主義かつアメリカに「右へならえ」の日本でも同様である。
参考リンク:「重罰化社会」の出現【著者 弁護士 西尾孝幸】
加害者の更生には、過去の被害により抑圧された悲しみと怒りを吐き出すことがスタート地点であることは、繰り返し述べた。
ある中年の男性受刑者は、少年時に信頼していた親戚の叔父さんからレイプされていた。
ところが、上記の様な厳罰化の影響により、一般の刑務所では、安易に「反省」させるための沈黙の強要と無力化が行われ、安心して「ゲロ」できる場所(サンクチュアリ。聖域)がない。
そんなところで、弱みを見せると、他の受刑者にイジメられることになるから、負の感情の抑圧が強めれ、再犯率の爆上がりに繋がっている。
そんな日米の流れに待ったをかけたのが、アメリカのアミティというNPO法人であり、その流れを受けた島根あさひ社会復帰促進センターという日本の官民協働刑務所である。
本書は、この「社会との共生による更生」という新たな刑事処分の流れの源流となった、アミティにおいて行られている更生プロセスについて書かれたものである。
アミティが受刑者に提供するのは、ありのままの自分の人生を包み隠さず語り合える、聖域。
そこでは、
- 地域社会との交流
- 自ら率先して被害を語ってくれる先輩、ライファーズ1との対話による導き
- 努力に対する周りからの承認や評価
が保証されている。
傷というのは、きちんと向き合えば、人生という唯一無二の物語の、新たな章のオープニングになる。
【愛とは、向き合う事】
被害は悲しい。
早く忘れて前に進みたいよな。だが、それだと目をつぶって歩くようなものだ。
悲しみは、君が大切な存在だという現在地であり、目的地。
自分の悲しみに正面から向きあうことから、愛への帰り道は始まる。 pic.twitter.com/kvSpZuaInz
— 岡田一志@いやしの法科大学院 院長 (@Kazushi_Okada) February 7, 2022
【悲しみは誓い】
悲しみは向き合わないと、より弱い立場にある者へ、新たな悲しみを生み出し続ける
力がモノをいうピラミッドの奴隷制度だ
反対に、改善の為に役立てれば、自発的なGIVEで繋がる丸い社会ができ上がる
悲しみは本来、足枷じゃない
自由への消えない約束だhttps://t.co/MrOWnOHtBS— 岡田一志@いやしの法科大学院 院長 (@Kazushi_Okada) February 18, 2022
そのような新たな旅立ちが、どのような環境によって始まり、そのようなプロセスを経ているのか、学ぶことができる。
本記事の内容を真に理解するために有益。
なお、この映画バージョンは、東京中野区にある矯正図書館にいけば、DVDで無料で視聴できるよ。
愛は裁かず―子どもが立ち直る決め手となったもの
著者、伊藤重平は、名古屋家庭裁判所主任調査官や調停委員、保護司を務めた、子供の非行を更生に導くプロ。
子供の、
- 勉強嫌い
- 暴力
- 盗み
- 落ち着きなさ
- おねしょ
等の非行その他の問題行動の原因が、子供にあるのではなく、実は親の過干渉やネグレクトにあるのだと、対話によって気づかせていく。
本記事で用いた「感情転移」という用語は、著者が用いているものである。
その根本に迫るカウンセリングのプロセスを、著者の具体的な質問方法と共に、多数の事例から学びとれる。
- 子供に対しては、「親が怖くないか」という質問により、転移の基となる親を特定し、
- 親に対しては、親自身の思考を促し、子供に転移する原因となった「自分の傷」の闇に迫っていく
子供の非行は、「原因が自分(親)にあると理解して、改善して欲しい。」という子供のからのSOSだ。
親自身が、その原因に支援者と共に向き合い、たどり着くことで、親自身の真の反省→子供の真の反省という回復の連鎖への転換がおこる。
「行動は場の関数で、環境が変われば行動も変わる」(134頁)のだ。
感情転移のメカニズムの真の理解と、カウンセリング手法を学びたい方に非常にお勧め。
答えより問いを探して 17歳の特別教室
本当の教育って何なのか、非常に考えさせてくれた本。
暗記学習の弊害について考えが深まった。
子供を主役に置き、世界の苦しみや矛盾を隠さずに向き合っていく、本当の教育。
その道を拓いた「きのくに子ども村学園」の理念を受け継いでいる「きのくに国際高等専修学校」での、作家高橋源一郎の特別授業を描く。
テーマは、「読むこと」と「書くこと」
- そこでの授業は、「答え」を教えるのではなく、個々人の現実的な問題からスタートして、常識に囚われずに筋道を立てて、一緒に考えていこうとするもの。
- そこでの教師の役割は、トップダウンの知識の伝授ではなく、対話を促し通じて共に答えに迫ろうとする、ボトムアップの過程の創出だ。
本当の教育とは、主体性を持った自由な人間が対話によってする、自己教育なのだ。
このような、常識を疑う学習と、そのような人格を持つ人は、我々をコントロールしようとする「上の人」からすると、とても危険に感じる存在だ。
短期的・局所的には、憂き目に遭うこともあるだろう。
しかし、本記事で述べたように、「奴隷」に甘んじることなく、「自由な人」であることが、真の自他の幸福、平和に繋がっていくのだ。
そして、時代は進んでいく。
真実が目覚めつつある今こそ、時代に取り残されて沈没しないよう、足かせを外す決断をしなければならないのではないか。
その鍵は、自分が握っているし、本書により著者が「先生」となり、導いてくれている。
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