オス!ウエノだ!
という方。
AIが台頭してくると、差別化ができないと、淘汰されてしまうよ。
自然法則だな。
じゃあ、AIとの差別化って、どうすればいいのだろうか?
- それには、ますAIができることを知ることが第一歩である。
- そうすると、反対にAIが苦手な事を知ることができる。
そこが、「人間らしさ」であり、生き残る道だ! - 次に、その人間らしさを育むための具体的な手法を知って、実行する。
このプロセスしかない。
本記事では、
- ①②について、中田敦彦が『教科書が読めない子供たち』(新井紀子)を紹介した動画を参考にして、
- また③について、『思考の整理学』(外山滋比較古)という著書を参考文献にして、
二部構成で迫っていく。
ところで、あっちゃんは有名だけど、外山さんは「?」の方が多いと思われるので、軽く紹介しよう。
本記事で切る『思考の整理学』の著者、外山滋比較古(とやま しげひこ。1923年11月3日 – 2020年7月30日)は、
日本の英文学者、言語学者、評論家、エッセイストである。
本記事で紹介する著書『思考の整理学』は、東大生や京大生が好んで読む本として話題となり、文庫版は124刷、253万部に達し、ロングセラーとなった。
なぜ、ここまで優秀(とされる)学生に読まれたのだろうか?
読書とは、今の自分に無いが、自分にとって必要な知識を得る行為である。
だから、高学歴でチヤホヤされても、どこか自分の中でコンプレックスを感じていて、それを克服するための知恵が、本書にあったということだ。
知識を十分に吸収した東大生や京大生が痛感した、彼らに足りないもの。
それこそ、本記事のテーマである、「創造力」である。
では、その創造力とはどのようなものなのか、まずざっくり一言で本質と全体像を把握しよう。
目次
ざっくり一言~「飛行機型」の人間が生き残る~
これからの時代を生き残るのは、暗記力に優れた人間ではなく、本質を自分の頭で考え、それを新たな事象に応用していける力をもった、創造的な人間である。
他者が提供してくれた知識を暗記し吐き出すだけの「グライダー人間」は、AIと差別化できず、駆逐される。
反対に、生き残っていける人材は、
- 必要な情報を厳選して吸収したうえ、
- それらを統合・抽象化し、
- 新しい問題にそれを応用して解決していく力
を持った、自分で飛べる「飛行機型」の人間なのである。
それがどういう人間なのか、まずAIについてあっちゃんの動画で知って、浮彫にしていこう。
AIと創造的人間
AIの凄さ~計算~
AIは、数学は得意。
つまり、
- 論理
- 確立
- 統計
だ。
彼女が抜群のコミュニケーション能力を発揮している訳ではない。
AIの限界~意味~
このように、AIには、人の感情を読み解く必要があるコミュニケーション力、読解力が決定的に欠けるのだ。
科目でいうと、国語、英語が苦手なわけだ。
AIに勝つ「飛行機型」の人間とは
すると、AIに勝つ人間は、表面的な情報をテキパキ捌けるだけの人間ではなく、
それらの本質・背景を読み解いて、アプローチしていける人間であるといえる。
技術の発達により、人と人とのリアルなやりとりが少なくなっている現代だからこそ、人と人とのリアルなやりとりで必要な能力が際立って必要になってくるのである。
AIの得意なとこはAIに任せ、人間の得意なとこは人間がやる。そうすると、AIは敵でなく、便利な道具として上手く扱い、共存していくことができるはずだ。
買い物をするとき、Amazon楽天などのネットでポチるのは、確かに楽なことが多いよな。
とくに、値段が安いものであったり、買い慣れているれているものを買うときなど、早くて手軽で便利だ。
だが、ちょっとお高いものを買うときや、新しい何かをかうとき、レビューだけだと自分の感覚で得た情報がないから、不安は払しょくしきれない。
「ミスった~」という方も多いのではないだろうか?
やはり、実際に売り手と会って話し、想いを知ったり、商品に直に触れることで、わかってくることってたくさんある。
これも、「使い分け」「共存」をすべき例の一つの例だな。
参考記事:実店舗・対面販売の強み4つ ネットと差別化(フリーランスママゆかりさんのブログ)
思考の手法
AIと上手く付き合っていくには、「表面的な情報から背景や本質を読み解く力」が必要だと分かったところで、
次は、書籍『思考の整理学」を読み解き、そのような「飛行機型」の人間になるにはどのような行動をすればいいのか、考えていこう。
これには、
- 必要な情報を厳選して吸収したうえ、
- それらを統合・抽象化し、
- 新しい問題にそれを応用して解決していく
という3段階があるので、それぞれについて述べていこう。
①情報収集
思考の材料になる情報の収集は、明確な目的意識を持って行う必要がある。
情報が溢れる現代社会において、フィルターなしでいると、不正確な情報や、自分の人生に役立たないようなネガティブな情報で大事な脳のメモリを使ってしまう。
そうすると、本当に必要な情報を十分得ることができず、栄養不足の思考が出来上がってしまう。
著者は、この「自分に必要な情報」について、自分の好奇心を道しるべにせよと教えてくれている。
何をするにもまず、目的を明確化することが、限られた時間とエネルギーを効率的に活用し、着実に前に進むのに大事であると、以下のそれぞれの記事から学べる。
②体系化
さて、自分に必要な情報を収集できたら、次にやるべきはそれらの共通点を見抜き、本質に遡ることだ。
この体系化・圧縮をするための有益な手法について、著者は紹介してくれているので、一部紹介しよう。以下の3つだ。
- とにかく始める
- 発酵させる
- 忘れる
➀とにかく始める
何か頭に浮かんだら、とにかく書いてみることが大切だ。
うかうかしていると、思考は過ぎ去ってしまう。
不十分でもいい、とにかくアイディアは書き出す。
そして、書き出したら、途中で立ち止まらないようにする。
止まると、勢いが失われてしまうからだ。
不十分でも脳みそから思考をひねり出して、最後まで書いて、何度も書き直す作業が大事である。
②発酵させる
ひねり出した思考は、一旦寝かせる。
「見つめる鍋は煮えない」ということわざがあるが、これは、「質の良い思考には、しばらく放っておく時間が必要」ということを言っている。
例えば、作家にとって、幼少期の体験がよい素材といわれているが、これは、長く様々な人生経験を通して、色々な角度から、自分の根本的な問題を捉えられているので、充分思考が抽象化され普遍化し、かつ説得力を持っている、ということであろう1。
また、「一人では多すぎる。一人では、全てのものをうばってしまう」ということわざもある。
これは、恋人について言っているのであるが、要は「一つのものにこだわりすぎていると、他が見えなくなって、全ての秩序を乱してしまう」ということであり、「見つめる鍋…」と根本的に同じことである。
逆に、「代わりがあるさ」と気軽に構えていると、心をゆったり、自由にすることができる。
そうすると、自分がテーマを追わなくとも、「テーマの方から近づいてくる」のである。
ガツガツしている人に魅力は感じない。落ち着いた大人の魅力ってあるよな
自分の努力を過信してはならない。今の現状では、努力してもどうにもならないことがある。
幸運は寝て待つ。
思考は、コンテクストで包むのである。
思考を様々な角度からとらえて、抽象度を上げていく方法として、著者は例えば、以下のようなものを挙げている。
雑談
噂ばなしやゴシップではなく、知的な会話をしよう。
ゴシップからはネズミ一匹出てこない。
また、できれば同じようなことを研究している人ではなく、違う方面から思考を伸ばしている人との会話がいい。
近親交配をすると、遺伝子の力を弱めるのと同じ理由である。
雑談のポイントは、
をすることである。
興味のあるコミュニティに入ってみるといいだろう。
ブレインストーミング(ブレインダンプ)
ブレインストーミングとは、頭中の情報を出し尽くし、思考の整理をする手法である。
以下の記事参照。
1人でもできるが、複数人でやるとなおいい。
なお、俺が尊敬する刑事弁護の神、神山弁護士も主張を整理するとき、ポストイットを使って、複数人でブレインストーミングをやる。
散歩
部屋の外にでて、違う景色を見ながら、心地いいリズムに身を任せよう。
狭い自分の世界から解放されて、新しアイディアが降ってくる。
リフレッシュメント(食事)
美味しく楽しい食事の時間。
凝り固まった頭をほぐしてくれる。
食べることから気づくことって多いよな。
なお、起きてすぐ飯は食べない方がいい。
朝の頭って一日の中で一番優秀で、このとき集中的に作業するように人間はできているからだ。
詳しくは、以下の記事を参照。
外山さんも、
- 朝飯はたべないで、午前中すべてを「朝飯前」にしたうえ、さらに、
- 昼食後、午睡して、午後に2回目の「朝飯前」を作っていた
そうだ。
このような、数々の「発酵」方法は、完璧主義者への救いである。
思考には必要な時間も経験もある。
バランスをとって、タイミングをじっくり待とう。
③忘れる
乱雑な工場と想像してみよう。
余計なものがあると、新しいものは入ってこないし、作業効率もわるい。
思考もこれと同じで、用済みの情報をそのままにしておくと、フレッシュな情報は入ってこないし、抽象化もはかどらない。
余計なものを捨てる必要がある。
だからといって、必要なものもあるわけで、全てを捨ててはならい。
この取捨選択を自然の状態で担ってきたのが、レム睡眠である。
レム睡眠中、人間の脳は自動的に、日中得た情報の整理整頓をしていてくれているのだ。
朝起きたとき、頭がすっきりしているのは、このレム睡眠のお蔭だ。
しかし、情報過多の現代。
睡眠だけでは整理は追いつかない。
現代人には、自発的な、忘れる努力が必要とされている。
それを実現するのが、思考整理の強力アイテム「手帳」と「メタノート」である。
- 手帳は、何かアイディアが浮かんだ時に、それを逃さないように機動的・簡易的に取り敢えず書き留めておくのに使う。
- メタノートとは、手帳に書き留めておいたアイディアのうち、発酵したものだけを書き写したノートであり、これにより残しておくべき情報と、不要な情報が選別される。
著者は、
- 手帳を常に持ち歩き、
- 定期的に、発酵したものだけメタノートに転載し、
- 機会があれば、文書にする
というプロセスで、思考の整理を能動的に行っている。
俺の思考の整理術は、
- ふせんを部屋や職場のところどころに置き、手帳を持ち歩き、閃いたらすぐに書き出す
- ケータイのメモに転載して、簡単に文章化して補足
- 文章を整え、Twitterで発信1
- 不足する知識を本で補うなどして調べ、まとめてブログで発信
- 「関連記事」をリンク
というように発酵させて、体系化している。
このようなプロセスで、最終的にブログでまとめる思考整理法は、かなりおススメだ!
- ブログ記事になるころには、その記事単体ですでに大分発酵が進んでいる
- さらに、過去の記事と情報が繋がりメタ化する。
このときに、「関連記事」として簡単にリンクさせることができる - 人に読んでもらうので、無責任なことはかけないから、相当気を入れて学習・思考できて、一人でノートを作るより、大分クオリティが上がる
- 仲間ができて、楽しい!
- 収益化もできて、お金も貰えるし、それがモチベーションにもなる
ブログを始めてから、俺の思考力はかなり高まったと自覚している。
ずっと続けて行くつもりだ。
情報の快便習慣として、参考にしてもらいたい。
③応用
なぜ、情報のメタ化をするのか?そこについて本書では述べられていない。
情報をメタ化する理由は、結晶化させてできた「法則」を、日々生じる現実的な問題に活かして、適切に捌いてくためだと考える。
折り返し地点があるマラソンのゴールは、スタート地点と同じだ。
俺たちは、あくまで現実を生きる動物。
頭の中で生きているわけではない。
抽象化と具体とのはざまを常に行き来し、様々な角度から法則に触れ、リフレッシュしていく。
そのような「活きた法則」を常に心に持ち続けている人が、時代に取り残されない、「創造的人間」「飛行機型の人間」ではないか。
すべてがどんどん変わっていく現代において、知識を暗記することに意味はない。
大切なのは、「早く学ぶ力」
・検索力(ネットワーク)
・知識の根本に隠れている法則の理解力である。
俺がいう「リーガルマインド」がこれ。
法律を使う場面はもちろん、人生一般で富を生み出し続ける資産だよ
— かず@心理法務セラピスト (@Kazushi_Okada) August 14, 2021
「創造的人間」の理解を深めるためのおススメ記事
『影響力の武器』ロバート・チャルディーニ
人間っていうのは、遺伝レベルで法則化していて、それについて学ばないと、自動反応ボタンを押されて、セールスマンの餌食となる。
逆に、人に対する影響力を得たいなら、社会心理学の法則の理解は必須である。
この記事の「人を動かす法則」を理解すれば、、ビジネスにおける交渉にとどまらず、男女関係などのすべてのコミュニケーションの場での最強の武器が手に入る。
我妻栄『法律における理窟と人情』
法律っていうのは、人間関係のトラブルを公平に解決するための個々の事例判断を、メタ化したものに他ならない。
そうすると、法律の正しい学び方、使い方も、「抽象と具体の往復」に還元される。
「一般的確実性」と「具体的妥当性」。
これを知らずに、法律家は名乗れないよ。
本書もうちょい紹介
ざっくり一言シリーズの、「本のメタ化」という性質上、書きたくても泣く泣く書き落とした貴重な教えが、まだまだ本書にはある。
- 人の話を十分理解し、かつ情報が整理できる外山式メモの取り方
- 外山さんのメタノートの構造をイラストで公開!
など。
ぜひ、「考える力」という一生なくならない資産を、コスパ最高でゲットしてくれ!
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